みなさんこんにちは、あすかりんです。
本日も私、雅珠香(あすか)のブログにご訪問、誠にありがとうございます。
北國新聞・富山新聞連載【あすかりんのとびきりディナー】、10月31日の記事です。
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1年を24等分して季節を表す「二十四節気」では、「霜降(そうこう)」から「立冬(りっとう)」へと向かっています。また、「七十二候」ではモミジやツタが色づく「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」から、サザンカが咲き始める「山茶始開(つばきはじめてひらく)」へと、暦の上では日に日に冬へ近づいていることが分かります。
今回は、日本の美しき文化香る、隠れた名店のご紹介です。白山市橋爪町にある「鈴おき」は、開業から21年を迎える日本料理店で、昼夜2組限定で営業をしています。
二代目の鈴置善太(よしもと)さんは、武家茶道の代表格である遠州流茶道の師範でもあり、料理にもその心が感じられます。遠州流は、わびさびに美しさを加えた「綺麗さび」をコンセプトとしいるだけあって、厳かな所作の中にハッとするような美しさがあるのですが、端正な料理の中にもそっと美が添えられるように感じました。
<金額>
夜は懐石コース7000円と10,000円、おまかせ15,000円
昼限定懐石は5000円
コースの中でも人気の料理は「粟蒸し(あわむし)」で、これは店主の鈴置善和さんが、開業前に料理長として腕を振るっていた「懐石つる幸」時代から作っていたもので、現在は二代目が受け継いでいます。
道明寺粉に冬瓜のすりおろしを混ぜて粟と蒸し、べっ甲色に輝くあんをかけてあり、粟のほろりとくるはかない食感と滋味に、濃い目の出汁あんが絡み、はんなりと溶け合い調和をしていきます。そこに剣先なんばで作った自家製の柚子胡椒の爽やかな辛味と青い風味が良いアクセントになっており、味わいを引き締めていました。
また、ある日のお吸い物は河北潟のスッポンのしんじょ、焼物はおからを巻き込んだカマスの巻繊焼きなどと、工夫が織り込んであって発見続きです。
・前菜
胡麻豆冨、伊達巻きしんじょ、万寿貝、翡翠銀杏、栗揚げなど
・スッポンのしんじょ
・お造り
ナメラのあらい、マグロ、鱧、甘海老
・アカイカとヒラメの昆布締め、白山白峰のワサビ漬け
・カマスの巻繊焼き

・米茄子のオイル焼き
里芋、加賀レンコン、万願寺とうがらし
・マイタケと栗ごはん
・レモンゼリー柚子シャーベット
・麦ようかん、お抹茶
お部屋は群青の間と紅殻の間の2つで、お庭は手入れが行き届いており、日常で忘れかけていた心の静寂を取り戻せたような気がします。大女将の細やかなおもてなしにも心掴まれますよ。

<店舗情報>
店名:鈴おき
住所:石川県白山市橋爪町23
電話番号:076-274-2502
営業時間 11:30~14:00、17:30~21:00
定休日:水曜日